■黎明新報特別版 『幻想水滸伝5の謎に迫る!』
 第6回-2  ミスマルの由来
 
 幽世の門の者がみんな日本の神の名に由来しているのに、『ミスマル』だけ神の名で見つからなかったことに何だか納得いかなかったので、さらに調べることにした。
 だって仲間はずれみたいじゃないか。
 そうして故意に仲間はずれにしたのなら、何かしらの意味があるのではないか?と考えたのだ。
 うん。『ミスマル』の由来が『御統(美須麻流)』であることは、多分9割確定だと思う。


 『御統(みすまる)』は前にも書いたが首飾りのこと。
 『御統』の『統』は貫くの意だが、長い糸・すじ・ひいて、転じて『統べる(統率・支配)』意にも用いる。
 多くのモノを一つにまとめる・治めるという意味。
 また、同じ音を持つ『昴(すばる)』も星を連ねるという意味もあるため、この星を『宿星』とすると幻水的にはそこら辺の意味もあるのでは~?というような意見を某氏よりいただきました。(ありがとうございます~)
 仮に『宿星を統べる』という意味で『ミスマル』の名を使ったのだとすると、どっちかというと天魁星キャラの方がいいような気がしますがなぁ。
 ・・・それとも、幻水5の真の天魁星はリオンだと・・・?
 いや。発売前はその可能性も疑っていたけどね。
 そこらへんも調べようかと思ったが、古事記を調べるので手一杯で天文の本までは手が伸びなかった。

 
 『御統』=『宿星を統べる』説が出たので、では私は別の理由はないか探してみる。

 『御統』は『多くの玉を連ねた首(腕)飾り』なので、神だけでなく多くの(それなりに地位のある)者が身につけてた。
 有名なところでは三種の神器の一つである、『八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)』
 八尺か・・・長いなぁ・・・とか思っていたら、長さの単位の『尺』のことではなく、単に普通のものより大きいとか長いという意味らしい。
 『八尺勾璁之五百津之美須麻流之珠(やさかのまがたまのいほつのみすまるのたま)』とか言われることもあるが、この『五百津(いほつ)』も別に500個の意味ではなく、数の多いことを意味しているそうな。
 むぅ。紛らわしい。
 天照が天の岩戸に篭った際に作られ、後に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に授けられ、現在も天皇家に所蔵されている(はず)。
 この三種の神器は他の二つ(『草薙剣』『八咫鏡』)とも、持ち主の天皇でさえ見ることは出来ないそうなので、実際にどんな形なのか知るすべはないっぽい。・・・レプリカもないのかのぉ?
 
 例として『八尺瓊勾玉』を出したが、八尺瓊勾玉=美須麻流ではあるが、美須麻流=八尺瓊勾玉ではないので、『ミスマル』の名を『(国宝級の)』という意味で付けた・・・というのは多分違う。
 別の話の中で、スサノオが訪れた真意を疑った天照が武装する際、左右の御かずら(髪)と左右の手に巻いたのも『八尺勾璁之五百津~』で、これは上記の天の岩戸事件の前のこと。
 三種の神器として奉られている『八尺瓊勾玉』は天の岩戸事件の時に作られたものなので、武装に使われたモノとは別物のハズ。
 ほかの二つと違い、『八尺瓊勾玉』と呼ばれるものは複数あったんじゃなかろうか。
 うわぁ。希少さ半減・・・。

 で、首飾りとしての『御統』なんだが、『美しさの表現』としても使われている。

 『天なるや 弟棚機(おとたなばた)の項(うな)がせる 玉の美須麻流
 美須麻流に 足玉(あなだま)はや~』


 『弟』は『年若く美しい』の意。『棚機』は『機織り女』の意。
 『項ぐ』は首にかける意の『うなぐ』に尊敬と存続も付いてる・・・そうなのだが、これはどこが違うのかわからん。
 まぁとにかく、『天上の機織り女が首にかけた美須麻流玉のように美しい』というようなことを歌っている。
 『弟』『美須麻流』『項ぐ』で三重に美しさと尊敬を歌っている歌だね。
 リムが『天上の宝玉』と例えられたように、『美須麻流』も美しさを例えるのに用いられるのだろう。
 幻水5の中でリオンの美少女っぷりはあちこちでアピールされていた気がするし、『美しい少女』の意味で『ミスマル』の名が付いた可能性は高いと思う。
 
 
 それだけでは今ひとつ物足りないので、天照関連で。


 『幽世の門』の幹部たちが国土平定に関ったりした神々の名であるなら、天照大神(太陽神)は女王アルシュタートで間違いないよなぁ?
 とかいうようなことをブログで語り、ならばミスマルも天照に関りがあるんじゃないか?ってのが、一度終わったハズの日本の神々調べを再びやり直すことになったきっかけ。
 で、また天の岩戸事件なのだが、天照が岩戸に篭った際、世は暗くなり、あらゆる災いが起こったそうな。
 これを何とかしよう、とした時に用意されたのが三種の神器の『八尺瓊勾玉』
 あれこれして天照を岩戸から出すことに成功し、また世は明るくなった。
 これを、女王家の暗い歴史に置き換えてみる。

天の岩戸の中
(=女王家暗黒時代)
_____________
天の岩戸事件
八尺瓊勾玉(=ミスマル)使用
_____________
岩戸の外
(=アルシュタートの治世)


 こんなカンジ。
 つまり、暗黒時代を終わらせたモノでもあり、暗黒時代があったという象徴であるのが、『八尺瓊勾玉(=ミスマル)』であると思う。
 これに、リオンが王宮に引き取られた理由も絡められそうだね。
 リオンという少女は女王家の闇によって生み出されたものであり、またそれを傍に置くことで、自らを戒める(また闇を生み出さないように)。
 
 王子もたまーに、リオンに道を誤らないように戒められることがありましたよな。
 (ルナスの禊とかサルムの誘いとか)
 『八尺瓊勾玉』のような呪術的な力はないけれど、『かつての闇を再び生み出さないように見守る美しい少女』というのが、『ミスマル』なのではないかと思ってみた。
 む。『幽世の門(暗殺集団としての)』の一員である『ミスマル』の意味がまだ出てないな。
 『貫く』あたりか?
 


 参考図書
 ・日本大辞典
 ・日本神祇由来事典
 ・古事記
 2007.3.16
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