■黎明新報特別版 『幻想水滸伝5の謎に迫る!』
 第五回キャラ考察3・女王騎士見習い兼元幽世の門・リオン。
 
 うん。前にぶろぐでアレコレ言ったから、予想は付くかもしれんが、
リオンに盲目的に惚れて、リオンの設定を全肯定しているようなリオンファンは、見ないほうがヨイよ。
 私はリオンが好きだが、リオンの設定は
矛盾の塊だと思っているからね。

 この先を読むかどうかは、自分で判断しておくれ。











































 うん。
 女王騎士見習い。王子の専属護衛。
 切り揃えた髪に清潔感の漂う、可愛らしいお嬢さんである。
 発売前のFlashで暗い過去を匂わせ、雑誌では『王子のためなら鬼にも獣にもなります!』などというセリフを載せられ、いろいろ憶測の飛び交ったリオンさん。
 『専属護衛』という肩書きから、幻水1のグレミオ・幻水2のナナミ的イメージを持っていたので、かなり期待が高かった。
 む。すでに過去形。
 予想はかなり裏切られた。しかも、悪い意味で。
 第一印象で一目惚れしていただけに、
魅力的な設定をことごとく台無しにしてくれたシステムスタッフとシナリオスタッフに、恨み言の一つでも言ってやりたい気分だ。
 

 リオンは、先に書いたとおり、
矛盾の塊である。
 設定のありこちで、矛盾が生じているために、魅力ある設定が相殺されている。
 両方は成り立たないという設定がぽんぽんあったりする。
 私は専門家じゃないただのファンで、シロウトだが、それでも突っ込まずにいられない『穴』の多さである。
 これだけ多いと、逆に突っ込みがいもあろうというもの。
 突っ込んでやろうではないか。



 で、リオンというキャラ。
 リオンの設定は、大体がプラス要素で出来ている。
 マイナス要素もあるんだが、それは一般的にプラスともとれるマイナス要素なので、結果的にリオンはプラス要素満載のキャラとなっている。


 
■女王騎士見習いで、王子の専属護衛。
 常時、王子の後ろを付いてきて、その姿をプロモーションで見る限りタイヘン可愛らしいと思ったものだが。
 ナビゲーション的役割はほとんど果たしていない
 リオンに話しかけ、DQ的な助言を期待すると9割裏切られます。
 女王騎士の見習いならば、地理や世界情勢・各地の勢力などについても勉強しているだろーなぁ。などと思っていましたが、そういった情報を教えてくれるのは叔母上でした。
 リオンは次の目的地への行き方など、知りたいことほど教えてくれません。
 また、王子の後ろにべったりなので、始めのうちは街の人に話しかけたいのにリオンに話しかけてしまい、イライラすることが度々ありました。
 リオン、もー少し離れて立っていておくれ。
 イベントで王子の代わりに話すことがあるので、常に同行者枠にいれなければならない理由はわかるんだが、移動時にリオンが付いてくる意味がない
 幻水5は全体的に『ロードが多く、読み込みが遅い』んだが、その原因の一つにこのリオンの移動ポリゴン分があるなら、せめて表示・非表示切り替え可能にして、処理が軽くなるようにしてほしかった。
 む。これはシステムの問題だな。


 
■王子の代弁。
 幻水の主人公は話しません。
 自然、常時傍にいるリオンが王子の代弁をすることになります。
 ここで注意しなければならないのは、王子=プレイヤーの代弁をリオンが任されている、ということ。
 当然、プレイヤーの考えはみんな同じではないので、その代弁をしなければならないリオンのセリフは『プレイヤーがどう思っていても対応できる、柔軟性のある言葉』である必要があると思う。
 ニセモノイベント後の、『じゃあ笑って』のアレ。
 『ルセリナさんが悲しい顔をしていると王子もお辛いんですよ。
仲間ですから
 これが、
 『仲間が悲しい顔をしていると王子もお辛いんですよ』だとまたニュアンスが違ってくるんだが、『仲間ですから』というのが後に来ているので、その部分が強調される。
 これは専門的なうんぬんというより、ただの
国語の問題
 幻水5は結果的にCERO12になったが、多分そういう年齢規制されるつもりで作ってなかったのだろう。
 そのため、年齢の低いお子様にもわかりやすいように・・・と付け足したのだと思うんだが、これぞ
蛇足
 わざわざ言われなくたって、それくらい子供でもわかります。
 また、年齢の高い人だと、ここにルセリナへの好意があったりなかったりすると思うのですが、好意を持ってその選択肢を選んだ場合、『仲間ですから』と言われてしまうことによって、その好意が打ち消されてしまうのですな。
 ここはプレイヤーに自由度を残してあげるべきなんじゃないのかい?
 『ルセリナさんが悲しい顔をしていると王子もお辛いんですよ』でセリフをとどめておいてくれれば、プレイヤーは勝手に『仲間だから』なり『ルセリナが好きだから』なり、心の中で付け足すのにね。
 ・・・っていうか、あの選択肢を選ぶ人のほとんどはルセリナに好意があるから、あの選択肢なのであって・・・なぁ?
 
 
 
■元・幽世の門。
 スタッフ曰く。『この設定で一気に深くなった』。
 どこを深くしたかったのか知りませんが、この設定のせいで
他の設定が破綻しています
 性格設定との調整がなされていないので、
まるで説得力がありません
 ドルフが「君には素質があった」とか言っているが、能力的にもグレミオやナナミと大差ないカンジだったので、その素質とやらはどれのことを言っているのかわからなかった。
 あえていうなら、スキルの上限が高いところだろうか?
 でもゲオルグ・リヒャルトという化け物がいるので、霞んでしまっております。
 初期レベルも低いので、女王騎士見習い設定とともに『本当に幽世の門(女王騎士見習い)?』というカンジ。
 ナクラのイベントでも絡んでくることがなく、そのイベントシーンのシナリオ担当に、『リオンも元・幽世の門』設定が伝わっていたのかどうかが疑わしいです。
 せめて、何か特殊スキルがあればなぁ。
 それらしい部分を匂わせたのは『冥夢の秘薬』の時なんだが・・・。
 これもまた、なんで特殊な知識をひけらかすかのような言い方させるんだか。
 幽世の門関係の知識はリオンにとってはあまり良くないことなのだから、もーすこしこう・・・『隠したがって』ほしいんだが。
 あれじゃあ、『私こんな知識も持ってるんです。何かありますよ』と言っているようなもの。
 演出がわざとらしい。
 『冥夢の秘薬』なんていうあからさまな単語がセリフに出てきたら、普通に浮くじゃないか。
 ・・・なんというかなぁ・・・。
 リオンの幽世の門関連のセリフやシナリオは、一人のダメなシナリオライターがそこだけ担当して書いたかのような、徹底したダメさ加減だよなぁ。


 
■恋愛に鈍感・船酔いがある。
 設定的マイナス要素。でも、そーいうキャラが好きな人もいるので結果的にプラス要素だと思われる部分。
 『美人で頭が良くて運動神経も抜群!!だからモテるんだけど、天然で恋愛にはニブいのッ★』的な詰め込み具合。
 『こういうところがあると、思わず守りたくなるでしょ?』と言われているような気分。
 うん。こういうダメキャラ嫌いじゃないよ。
 私、ダメキャラすきーだし。
 リオンが、
女王騎士見習いで王子の護衛で元暗殺集団の一員でさえなければね
 相手の自分に対する感情が読めないようでは、騎士も暗殺者もやってけません。
 船酔いってのは三半規管の問題。騎士でも暗殺者でも、普通の訓練をしていれば鍛えられる部分のはず。
 見習いになったばかり、というならまだわかるんだがそうでもないようだし、それ以前にも子供の頃から暗殺訓練していたことになってるしな。
 それがなのにダメってことは、訓練してないってことですか。
 ・・・コレに関しては、王子も酔っているのでおかしいと思う。
 王子も、子供の頃から武芸の稽古しているだろうに。
 
酔ってフラフラになるリオンを出したかっただけかい?


 
■王子に過保護。
 先に書いた、『鬼にも獣にも〜』の他に、『王子がお元気でいてくださるのが一番嬉しいんですから!』『いつも王子のおそばにいます!何があってもお守りします!』等、お守りキャラスキーをときめかせるセリフがあるんだが、その後に『フェリド様へのご恩返し(のため)』と出て、がっかりさせられた。
 そうですか・・・優先順位はフェリド>王子ですか・・・と。
 これはこれでもヨイのだがね。
 でも『フェリドさまへのご恩返し』のセリフが出た時点で、私の中では王子vリオン展開はなくなったな。
 しかし、フェリドのことが理由であったとしても、リオンは王子の専属護衛。
 王子を守るのはお仕事です。
 なのに。
 山賊のイベントでは、ニセモノ挑発した挙句、喧嘩を吹っ掛けられても『王子は負けません』の一言で手を出そうとしません。
 『私許せません!ぶっ飛ばしましょう!』『我慢できなくなるかもしれませんが止めないで下さいね?』などとその前に言っていたのはなんだったのか。
 ここのシナリオ書いたライターさん?
 リオンのセリフに、
一貫性がありませんよ?
 しかもそのイベント、負けると王子は意識不明の重体になってしまいます。
 護衛が挑発した相手の喧嘩を(否応無く)受けて負けたら、バットエンド。
 これ、護衛としてはかなり問題のある言動だと思うのですが?
 その前の言葉通り、ロイをぶっ飛ばそうとしたリオンを制して王子がやる、という流れだったらまだマシ・・・かな?
 
『王子は負けません』ってセリフ言わせたかっただけかい?
 
 

 
■時に横暴。
 『却下です!』とか。
 うむ。良い子なだけじゃないキャラは好きだよ。
 しかし、他のキャラはともかく、叔母上に言っちゃダメダメ。
 叔母上は自分のことを『(王子と)似たようなもの』とか言っているが、王家の女性なので女王が亡くなり、リムに万が一のことがあれば継承権の復活も有り得る立場。
 よって、ファレナでは身分は王子より上。
 騎士見習いならば、礼儀はきちっと弁えよう。
 で。
 脱出イベントで選択肢によっては王子に一撃食らわせるじゃないですか。
 その時ね、「私は王子の護衛なんです!何があっても王子をお守りするよう、フェリド様に言い付かったんです!」とか言うのです。
 リム(=次期女王)よりも王子を優先させたことで、女王騎士(見習い)<王子の護衛となった。
 その後、ドラートのミアキスイベント。
 王子のことよりも女王騎士であることを選らび、一騎打ちを挑むミアキスにリオンが言います。

 『女王騎士だからなんなんですか!?』
 
 うん。君も、一応女王騎士見習いだよね?
 リオンが女王騎士(見習い)であることよりも王子を優先させる人だってことは、脱出イベントでわかったけど、そのセリフはそんな君に『王子の護衛だからなんなんですか?』と言っているのと同じじゃないのかなー?
 うんうん。
 女王騎士見習いでさえなければ、問題ないセリフなんだけどねぇ。
 どうしてもこのセリフ使いたいなら、リオン(&女王騎士)以外じゃないと。


 
■告白のタイミング。
 逃亡の末、やっと一息ついたバロウズ邸で元幽世の門だと告白。
 太陽宮ですでにキルデリクに『お仲間(?)』とか言われた後であるので、「もしかしたら・・・」という疑惑は王子や叔母上の中にあると思う。
 その疑惑を、ずーっと引き摺ったままに逃亡するのはキツくないかい?
 詳しく話すのは後でもいいから、その前に一言、弁明しておくべきじゃないのかい?
 『今は・・・「信じてください」としか言えません。きっと後でお話しますから・・・!』とか。
 小さい頃のリオンも知らない、成り行きの同行者であるゼガイがそれを知っていたら、冷静に指摘していたんじゃなかろうか。
 「・・・その女は連中の仲間ではないのか?連れて行っていいのか?」とか。
 告白のタイミングというか、あそこらへんの話の流れが、無理矢理っぽくてイマイチ。


 
■身を挺して守る。
 うむ。お守りキャラ王道。
 だが、刺された後、王子に縋りつくのはよろしくありません。護衛として。
 怪我して動けなくなった人間が縋りついたら、王子も動けなくなっちゃうじゃないですか。
 すぐそばに、リムがいるっていうのに。
 この場面を客観的に見たら、優先順位はどうみたってリムです。
 王子がリオンのことを好きだったとしても、軍を率いる身ならば苦渋の思いでもリムを先に助けなければなりません。
 護衛が王子の自由を奪ってどうしますか。
 抱きとめようとした王子を突き放し、『私のことよりも、姫様を早く・・・!』だったら理解できるが。
 身を挺して守る・・・までは良かったのにね、というイベント。
 
 オマケ。
 このイベント後、ロイが『あんたが!あんたが一緒だったのになにやってたんだ!』とか言います。
 コレ、普通に考えて有り得ません。
 カイルも言ってますが、リオンのお仕事は王子の護衛です。
 王子を守って当たり前です。
 ロイは、リオンのお仕事を何も理解していなかったことになります。
 リオンが好きなら、言いたくなる気持ちもわかりますが。
 でも、だからと言って、王子がリオンを守ることを求めているかのようなセリフは根本的に間違っています。
 護衛を守る王子って・・・リオンのお仕事
全否定ですか。お仕事の面では役立たず認定ですか。
 もし護衛であっても、王子がリオンを守ろうとするならば、そこにリオンへの好意がなければならん・・・と思うのだが、ってことはロイは、王子がリオンに好意を持っていると思っているってことか?
 リオンに片思い中のロイが?
 まー、どっちにしろ、好意による守る守らないは周囲が決めることではありません。
 少なくとも、護衛であるリオンが王子を守るのは義務ですが、
王子がリオンを守ることは義務ではありません


 
■再加入のタイミング。
 黄昏の紋章を宿すために(?)再加入するリオン。
 ・・・レベル差が開いていて使えない・・・。
 せめて、鍛える余裕があればなぁ。
 これもまぁ、システムのせい。
 リオンは設定だけじゃなく、システムにもかなり足を引っ張られているように思う。


 
■黄昏の紋章を宿す。
 ・・・なんでリオンが?というカンジ。
 黄昏の紋章は王家の宝だが、リオンは王家の人間でもないし。
 ここに『身寄りのない孤児のはずのリオンは、実はファレナ王家縁の人間だった!!』とかいう裏設定があったら、私はドン引きするな。
 設定の盛り込みすぎで胸焼けしそう。
 実際はそうでないことを祈りたい。
 じゃあ、なんで?となると・・・そこに、他に宿れる人間がいなかったから?
 ならば、王子に宿れば良かったのにね。すでに黎明の紋章を宿しているし。
 魔法の使い勝手悪いけど。
 『リオンが黄昏の紋章を宿せる納得できる理由』が示されていないのが、『太陽の紋章を宿して女王は狂ってしまったのに、マルスカールは宿さなくても太陽の紋章を使える』のと同じくらいわけわからん。
 黄昏の紋章を宿した人間(アレニア・叔母上)との共通点を考えたりもしたんだが、それでもイマイチ説得力に欠けるな。
 
王子と二人で紋章をかざすシーンを作りたかっただけかい?



 ■復活(2度目)。
 最後に復活するのであれば、太陽宮攻略直前の復活はいりません。
 太陽宮攻略で復活するならば、最後の復活はいりません。
 
くどい
 誰かさんが『リオンは奇跡のキャラ』とか書いてましたな。
 それはアレですか?『奇跡の安売りキャラ』ってことですか?
 復活は幻水の定番ですが、『奇跡』の価値が大暴落です。



 まぁ、一番問題大きいのは、
 
リオンの性格設定と同時に女王騎士&元幽世の門設定は成り立ちませんということ。
 スタッフのいうようにリオンというキャラを深くしたいために、幽世の門設定を付け足したのであれば、性格設定との調節は必須でした。
 ストーリーの全体的な流れを見つつ、客観的に判断して矛盾しているところは潔く削除するなり、他のキャラに回すなりしたら良かったのに。
 うん。わかった。
誰も客観的に見る人がいなかったんだね?
 そうでないと、こうまでグダグダにはならんと思うんだ。
 一つ一つの設定は魅力があるのに、なんてもったいないことをしたんだか。
 フルーツパフェの中に、八つ橋と赤福と醤油せんべいを入れて、仕上げに焼肉をトッピングしたような詰め込み感。
 

 なんというかね。
 『こうしたい・こういうシーンを作りたい』ってのが先にあって、
設定は後付けなんじゃなかろうか?
 『グレミオ・ナナミとの違いをどう出すか悩んだ』らしいが、性格設定がまんまグレミオ&ナナミで、違いを出すために女王騎士設定・悲劇性を出すために元幽世の門設定を付けたのだとしたら・・・。
 
違いを出せばいいってもんじゃないでしょうが
 と、言いたい。
 これじゃあ、女王騎士見習い設定&元幽世の門設定無くて、ただの王子の世話係(グレミオ&ナナミと同じ)の方がマシだもんなぁ。

 
 コレ系の、常に傍にいて話さない主人公の代弁をするキャラってのは、嫌われやすいモノだ。
 だから、嫌われないように、嫌われそうな要素を取り除いて、気を使ったのではないか・・・と思っている。
 ・・・気の使い方が、間違っているが。
 『幻水5の世界にリオンを嫌いな人はいませんよー』アピールも、反感を買いそうだしな。
 逆に、幻水5の世界にリオンが嫌いな人がいたら良かったんじゃないだろうか?
 万人に好かれるキャラなどいない。
 リオンが好きな人は、『リオン嫌い』と言うキャラがいることで、「そんなことない!」とリオンへ想いを強くするし、リオンが嫌いな人はそれをゲーム中のキャラに代弁されることによって、溜飲が下がる。
 ゲームの感想でリオンが槍玉に挙げられるのは、スタッフのフォローが足らなかったせいでもあるし、仕方ないのではないかね。
 もうちょっと推敲してくれれば、かなりの良キャラになっただろうに。
 ああ、もったいない。






 ・・・・ってなことを踏まえて。
 自分の納得できる形でのリオンを書きたいと思う。

 
 
 
 
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